
夏目友人帳10巻の感想です。
どれも胸にじわっとくる素敵なお話でした。
以下、ネタバレにもなりますので、ご注意ください。
KADOKAWAマンガアカデミー
三十七話・三十八話 木の妖との恋
夏目の元に小学校で一緒だった柴田という男子があらわれます。
しかし、夏目は覚えていなかったようで。
登場してすぐの柴田は、夏目に対してこっちでは友達ができたとか、変わり者とか、いちいちトゲがある言い方をするので、いけ好かないやつだなぁと思いました。
そのわりには、恋をした女の子が人間かどうかを夏目に確かめさせる・・・
いやいや、もう、こんなヤツに付き合う必要ないよ!と読みながら思っていましたが、やっぱり夏目は優しい。
ケーキとするめを交互に食べるニャンコ先生・・・。面白すぎる!
夏目、結局ケーキは4個買ったのかな。
しかし、夏目のみた夢がこわすぎる!!
女の子が柴田を食べている夢・・・ひいいぃぃ。
胸騒ぎがした夏目は、女の子がいた公園へ。
やはり女の子は木の妖!
あの子は人じゃないと柴田に伝える夏目は、ウソつきと言われ落ち込みます。
恋は盲目とは言え、あんまりじゃないか? 柴田・・・。
お風呂の湯舟から顔を半分出すニャンコ先生がかわいい・・・
風呂上りのニャンコ先生、ホカホカでかわいい・・・!
くしを持っているから、自分で毛並みをとかすのかな。
木の妖、村崎は弱っていて長くはもたない。
正体を知ってしまっても、柴田は村崎のことを好きで、村崎も柴田を食ってやろうと思っていたのに、結局食えずに会いたい思いが募る・・・
人間と妖の恋って成立するんだなと意外に思ったり、もし成就したとしても前途多難だな。と思ったり。
妖の言葉で書かれた手紙なのに、柴田が想いを理解するところは胸にこみあげるものがありました。
最後に、ススキの中を手をつないで歩く柴田と消えかかった村崎。
とてもきれいでせつなく、悲しいシーンでした。
その後の挿絵で、夏目と柴田が一緒にハンバーガーを食べてる。
(下でポテトを食べているニャンコ先生(笑))
仲良くなったのかなと思うと、なんだかうれしい。

三十九話~四十一話 名取さん登場!豊月神はだれ・・・?
わーい!
今回のお話は、名取さん登場です!!(*^^*)
9巻は的場さんがたくさん出てきたので、今回は名取さんが出てきてうれしい。
豊作の神である豊月神と不作の神である不月神の祭り。
人間はやらなくなったが、妖たちが気に入って十年に一度やっているという。
妖たち、おもしろい!人間がやっているのを見て、うずうずしてたのかなぁ。
いにしえより、人間と妖の生活はつながっていたんだなと思いました。
豊月神側が勝たないと、山が枯れる。
しかし、今回は豊月神が現れない。
もしかして祓い人に封じられたかもしれないので、どうにかしてほしいと名取さんに話がいきます。
豊月神の一行が名取さんの前を通り・・・
あれ? 豊月神って封じられてるんじゃ??
・・・夏目でした。(笑)
名取さんの反応がすごくおもしろかった。柊もいい味出してるなぁ。
夏目によると、豊月神に化けてほしいと妖たちに頼まれたそう。
受けてしまうのが、夏目らしい。
柊とニャンコ先生が挨拶してるのもおもしろい。(こういう小さなコマが大好き)
豊月神になりきった夏目、かっこいいです。
でも、今回は豊月神が人の子夏目だとバレないか終始ドキドキしながら読むことになりました。
もし、不月神が勝つことになれば、名取さんが祓うことになる。
それをさせないために、夏目が奮闘するのが読んでいて胸が熱くなる!!!
柊と夏目という組み合わせもなかなかいいです!
主を信じろと妖たちに喝を入れる柊木も素敵でした。
何とかケモノを壺にとらえることに成功し、勝者となったものの、豊月神ではなく人の子とバレてしまう。
あああ、もう最後の最後までハラハラです。
万事休すかと思ったところに、封印された豊月神の石を名取さんが持ってきた!
夏目が封印を解き、不月神側、豊月神側それぞれ一緒にこの地を去ることに。
名取さんがケガをした夏目をなでるところに、じーん。
人の子で、妖がみえる。だからこその苦しみ。
名取さんも夏目と同じく辛かった過去を持って、悩んでいたのだとしみじみ思いました。
ニャンコ先生の面白さ、可愛さ、応援したくなる夏目、かっこいい名取さん。迫力の妖たち・・・。
一つの映画にもなりそうな、そんなお話。大満足の10巻でした!