
待ちに待った夏目友人帳32巻!
ほほえむ夏目がさわやかな表紙です。
持っている書物の表紙にトカゲの絵があるのが意味深。
そして、ニャンコ先生が持っているのは・・・ヘチャムクレぬいぐるみ。
今回は、このヘチャムクレぬいぐるみがついた特装版も発売されています。


32巻を読むと、このヘチャムクレが一層かわいく、いとおしくなります。
あぁ。最初から特装版を買っておけばよかった・・・。
帯で紹介されていましたが、LaLa6月号の付録にこのヘチャムクレグッズがつくみたいです!
LaLa (ララ) 2025年 6月号 / LaLa編集部 (花とゆめコミックス白泉社) 【雑誌】ニャンコ先生おくるみマルチクロスがすごくかわいい!
8月号はチェキ風カードが付録に。
夏目友人帳からは「きらめくあの人」ということで、すごく楽しみ!!
夏目の付録はうれしいなぁ。
32巻も読みごたえがあって、あっという間に時間が過ぎました。
不気味さ、せつなさ、優しさ、かわいさ。
今回もいろんな感情が湧き出てきて、あらためて夏目友人帳が好きだーーーと叫びたくなりました。
以下、32巻の感想をざざーっと書いています。
ネタバレにもなりますので、ご注意ください。
百二十八話~百三十話 蔵は閉じられた感想
名取さん回です!! (*^_^*)
頼れる元祓い屋タクマさん・月子さんも久しぶりの登場。
お気に入りの話になるくらい、とてもおもしろい展開でした!
タクマと名取
オークション会場で見たレイコの絵の手がかりを求めて、名取さんと夏目はタクマさんの家を訪ねます。
むむっ? 玄関の戸を開ける名取さんのテンションがいつもより高い!?
夏目に頼られてやる気になっているのと、親しみを持っているタクマさんの家に来たからでしょうか。
タクマさんが名取さんに(心を傾けられる友人ができた)とほっとしているのも感慨深かったです。
外から見ていても分かるくらい、名取さんが昔と変わったこと。
それほどに夏目の存在は大きいんだなと思うと、胸をうつものがあります。
師弟関係ではないタクマさんと名取さんですが、
今の名取さんが夏目を心配するように、惑いながら一人で祓い人をやってきた名取さんを、タクマさんはこれまでずっと心配していたんだと思います。
それにしても、タクマさんはオークション会場へ行った夏目のことも心配していたので、若者たちになかなか心休まらないですね(笑)
タクマさんがほめられて、うれしそうにする名取さん。←それを見てほほえむ夏目がとても良き。
名取さんには祓い人の先輩として、タクマさん、依島さんがいますが、どちらにも親しみを持っている感じですね。
依島さんはまだ謎が多いので、気になるキャラです。また登場してくれないかなぁ。
若かりし頃のタクマさんがとても誠実でかっこよくて、ファンになりました。
蔵の謎
妖が見えないタクマさんのかわりに、名取さんと夏目が岩見家の蔵を調査することになります。
岩見家にある掛け軸がかなり不気味!
この掛け軸、絶対に何かある!と分かっていても、どういう展開になるか先がよめず、ページをめくる手が止まりませんでした。
岩見家の蔵は、いろんなものがあって読んでいて何だかワクワクしましたが、夏目にとっては落ち着かない場所のよう。
対して、名取さんは実家にあった蔵によくこもっていたため、慣れてるようで。
そう言えば、21巻の「伸ばした手は」でずっと蔵で調べものをしていました!
夏目友人帳 21 (花とゆめコミックス) [ 緑川ゆき ]「伸ばした手は」のアニメは第十三話(特別編)として、夏目友人帳 漆 5(完全生産限定版) [ 緑川ゆき ]に収録されるようなので楽しみ!!

話を32巻にもどすと。
呪われる鏡にはぞっとしました。
名取さんの機転で難なく解決するかと思いましたが、まさか裏にも鏡があったとは!
急にドキリとする展開は、夏目友人帳ならではです。
妖の見えない世界
鏡の呪詛にかかってしまった名取さん。
このまま妖が見えなくなってしまうかもしれない。
それは、以前の夏目や名取さんが望んでいたこと。
このまま解呪しなくてもいいのではないかと夏目は考えます。
読者としては、どうなってしまうんだとハラハラしてしまいました。
名取さんが祓い人をやめると、なんだかさみしい気もして。
でも、名取さんはちゃんと心に決めていました。
自分の道を降りるつもりはないと。
今回の言葉に力強さを感じました。
「年下のいとこ」のお話で、妖に向き合う心がしっかり定まったのだと思います。
夏目友人帳 29 (花とゆめコミックス) [ 緑川 ゆき ]

柊の思い
今回のお話で一番ぐっときたのが柊でした。
蔵にはいい思い出がない柊に、夏目が心配して声をかけたシーン。
ここは、夏目らしい優しさと気づかい。
そんな夏目にふっと笑う柊。
こんなやわらかい柊は初めてな感じがして、意表をつかれました。
つらい時もあったが、気にしてないと柊は言います。
はじめの方はつらくても表にはあらわさずに、仕事を続けていたんだろうな。
蔵に関する仕事の時、名取さんが柊にどう配慮していたのか気になります。
呪いのせいで、名取さんがこのまま妖が見えなくなるかもしれない。
そんな状況になって、夏目が考えをめぐらせている時に柊が言った言葉に胸の奥をつかまれました。
見えていてもいなくても、自分の心は変わらない。柊の凛とした思い。
瓜姫と笹後も同じ思いを持っているのでしょうか。
タクマさんの式たちを思い出しました。
妖が見えなくなってしまったタクマさん。
主が自分たちを見ることができなくなったら。
あのお話を読んだ時、式の複雑な気持ちを思うとせつなくなったことを思い出しました。
結局、解呪が成功し元の名取さんに戻ります。よかった。
今の名取さんと柊に焦点を当てたお話も読んでみたいなぁ。
夏目と名取の関係
32巻でも夏目と名取さんの信頼関係がぐっと深まっているように感じました。
術を学んだ方がよいのかと相談する夏目に、名取さんは夏目が祓い人の術を使うと、壊れてしまうものがあると答えます。
夏目と妖の関係を理解して、そう言ってくれる名取さんはとても優しい。
初期の名取さんなら、すぐに術を教えていそうですが、夏目と妖を見てきて考えが変わったんだなとじーんとしました。
32巻までくると、本当にどのキャラも成長してるなぁと感心します。
大人キャラでも変化と成長を感じるので、すごいです。
人にとって友とは?
今回のお話で、「友人とは?」を考えさせられました。
周りから一目置かれているタクマの師匠、右柳でさえ、妬みや人の弱い部分がある。
でも、それは悪ではなくて……。人騒がせではあるけれど、誰でも持っている弱い部分。
友人という関係は力強くて、時にはもろい。
まったく。仕方ないなぁ。というやわらかな雰囲気をお話に感じました。
夏目友人帳でしか得られない独特な読後感に、やっぱりこの物語を読み続けていきたいなと思いました。
「蔵は閉じられた」の個人的によかったポイント
- タクマさんの家に相変わらず式がいたのがうれしかった。
- 月子さん、久しぶりの登場!月子さんがニャンコ先生のことを「スコティッシュちゃん」って言うのが好き。
- 名取さんが香を使うシーンがかっこいい。
- カップを持っているニャンコ先生の手がかわいい。
- うたた寝をする名取さんが美しい。
- ニャンコ先生と笹後の意見がめずらしく一致でおもしろい。
百三十一話~百三十四話 見知らぬ我が家 感想
ヘチャムクレが大活躍するお話で、終始かわいかったです。
夏目の姿が?!
ニャンコ先生に似ているぬいぐるみに夏目が入ってしまいます。
しかも、夏目に似ているぬいぐるみには、時を裂く妖、まがときを封じようとしている者が入っている!
まがとき、結構強くてこわかったです。
ぬいぐるみたちが動く姿がすごくかわいい!
手足の長さが微妙にちがうのも、縫い目が出てるのも、味があってとてもいいです。
かわいいものが多い分、妖のまがときの気持ち悪さが際立っていました。
裂かれた時間から垣間見える景色
まがときが時間を裂くのですが、昔、この家であった出来事が現れます。
滋さんの子ども時代。
初めて塔子さんがこの家に挨拶に来た時のこと。
一度だけこの家に来たレイコ。
レイコを懐かしく思うニャンコ先生・・・。
またニャンコ先生とレイコの詳しい話を読んでみたいなぁ。
実はヘチャムクレは……?
このぬいぐるみたちは、塔子さんが作った夏目とニャンコ先生でした。
意外にも、塔子さんは裁縫が苦手だということが判明。
家事は全部できそうなのに!
お料理に全振りしていたのかな。
それでも、一生懸命に作ってくれた夏目とニャンコ先生の愛情がつまったぬいぐるみ。
夏目にとって大事な宝物になりそうです。
見知らぬ我が家 イチオシポイント!
- 歯磨き粉をつけてもらってるニャンコ先生がかわいい。
- ぬいぐるみをのせたニャンコ先生がかわいい。
- 塔子さんの気持ちがあったかい。
